【2024年版】シマノとダイワのレバーブレーキリールの違いとは?比較して分かった機能と特徴を徹底解説!

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【2024年版】シマノとダイワのレバーブレーキリールの違いとは?比較して分かった機能と特徴を徹底解説!
  • シマノとダイワのレバーブレーキリールの違いが知りたい
  • レバーブレーキリールを選ぶならシマノとダイワのどちらがいいの?
  • 価格によって性能はどう違うのか?

磯フカセ釣りで使用している人が多いレバーブレーキリール(以下LBリール)。大手釣り具メーカーであるシマノとダイワから出ているLBリールはどっちを選べばいいのか悩む人も多いはず。

この記事では、LBリール使用歴20年以上でシマノとダイワ両方のLBリールを使っている私が、それぞれのメーカー別で何が違い、どういう特徴があるのかを詳しく解説していきます。

シマノとダイワのLBリールの特徴と性能が分かる内容となっていますので、どちらのメーカーのLBリールを買おうか迷っている人や買い替えを検討している人は、ぜひ最後まで読んでみて下さい。

シマノとダイワのレバーブレーキリールの違い

シマノとダイワのLBリールは共に性能が高く、どちらを使っても満足できます。

しかし、備えている性能はそれぞれのメーカーで異なるので、性能を理解した上で自分が欲しい性能を持っているLBリールを選べるようになると良いと思います。

ローター逆転時時の挙動が異なる

2024年現在、LBリールでレバーを離してローターが逆転した時の挙動は3種類に分かれます。

  1. ハンドルも逆転してスプールが上下動する(シマノ、ダイワの多くのLBリール)
  2. ハンドルが逆転せずにスプールが上下動する(シマノSUTブレーキ仕様)
  3. ハンドルは逆転するが、スプールが上下動しない(ダイワの一部LBリール)

①のローター・ハンドル・スプールが連動する仕様は一番スタンダードな機構で、昔からシマノ、ダイワ両方のLBリールで上位機種から下位機種まで幅広く採用されています。

ローター・ハンドル・スプールが連動する22トーナメントISOLBD

②のローター逆転時にハンドルが逆転しない「SUTブレーキ」はシマノだけの機構。採用されている機種も限られています。ハンドルが逆転しないのでローター逆転時の抵抗が少なく、魚の走りが早く止まるのと、伸された状態から竿を立てるのが速くなるというメリットがあります。

2024年現在の現行機で該当するのは以下の2機種。

  • シマノ BB-Xテクニウム全機種(ファイアブラッドモデル含む)
  • シマノ BB-Xハイパーフォース2500/C3000の品番に「S」が付いているもの
SUTブレーキ搭載の21BB-Xテクニウム

③のローター逆転時にスプール上下動がない「ワンウェイオシレーション」はダイワの一部機種でのみ採用されている機構。以前はトーナメントやインパルトの上位機種にも採用されていましたが、ボディ形状変更に伴い廃止されて2024年現在の搭載機種は以下の3種類となっています。

  • ダイワ 尾長モンスター
  • ダイワ 銀狼LBQD
  • ダイワ モアザンLBD
ワンウェイオシレーション搭載の18トーナメントISOLBD

なぜダイワのワンウェイオシレーションは新機種で不採用となったのか?

理由は新機種で採用となったモノコックボディでスプール軸の支持精度が格段にアップしワンウェイオシレーションを上回る性能となったからです。

スプールが上下動しないと抵抗やブレは軽減されますが、それだけでローター逆転時の性能が決まる訳ではありません。ローター、ハンドルが軽く滑らかに回転し、スプール上下動の精度が高くブレなければ魚に与える抵抗は少なくなります。

今回は総合的な性能向上でワンウェイオシレーションの採用をしていませんが、もしかしたら今後のモデルチェンジで更なる抵抗低減のためワンウェイオシレーションが復活することもあるかもしれません。

スプールの互換性

シマノとダイワそれぞれ2024時点の現行機でスプールの互換性を整理してみました。

シマノのスプール互換性は少々分かりづらいので注意

シマノはLBリールの大きさが4種類あり、スプールも4つの大きさに分かれるためスプールの互換性に気をつけないと互換性がないものを買ってしまう可能性があります。

シマノ2024年現行機のLBリールのスプール互換性をまとめると以下のようになります。(スプールタイプは夢屋カスタムパーツでB1〜B4に分類)

機種名スプールタイプ
BB-XテクニウムB-1(汎用型)
BB-Xテクニウム
ファイアブラッド
B-1(汎用型)
BB-Xハイパーフォース
2500/3000
B-1(汎用型)
BB-XデスピナB-1(汎用型)
BB-XラリッサB-1(汎用型)
ハイパーフォースLB
C3000
B-1(汎用型)
BB-Xレマーレ
5000DHG
B-2(中型)
BB-Xレマーレ
6000D/8000D
B-3(大型)
BB-XリンカイSPB-4(小型)
BB-Xハイパーフォース
PE0815/1700/2000
B-4(小型)
ハイパーフォースLB
C2000
B-4(小型)
※1 18BB-Xレマーレ8000Dのスプールは12BB-Xレマーレ8000D/18BB-Xレマーレ8000D以外の本体には取付不可なので注意

リールの番手で言うと

  • PE0815/1700/2000・・・小型
  • 2500/3000/4000・・・汎用型
  • 5000・・・中型
  • 6000/8000・・・大型

というようにスプールの互換性が分かれることを覚えておけばOKです。しかし例外でレマーレの8000Dのスプールは8000D本体専用となるようなので注意。

ややこしいのは同じ名称で小型と汎用型があるBB-Xハイパーフォースとハイパーフォース&中型と大型でラインナップがあるBB-Xレマーレ。リールの番手をよく確認して間違えて買うことがないように注意しましょう。

シマノのカスタムパーツ「夢屋」のスプールは2024年現在、汎用型(B-1)と小型(B-4)のスプールのみラインナップがあります。

品名スプールタイプスプール番手
夢屋BB-Xファイアブラッド
ハイレスポンススプール
B-1(汎用型)PE0815D
C3000D
夢屋19BB-Xファイアブラッド
PE0815Dスプール
B-1(汎用型)PE0815D
夢屋15BB-X
ファイアブラッドスプール
B-1(汎用型)2500D
C3000D
C4000D
夢屋14BB-X
ハイパーフォーススプール
B-4(小型)PE0615DA
PE0815DA

中型(B-2)と大型(B-3)のスプールは夢屋にラインナップがないため、予備スプールが欲しい場合は本機の純正スプールをパーツ購入するしかありません。

ダイワはスプール互換性が非常に分かりやすい

ダイワのスプールは汎用型と大型の2種類しかないので非常に分かりやすいです。

機種名スプールタイプ
トーナメントISO LBD汎用型
インパルトLBD汎用型
ラグザス汎用型
シグナス汎用型
銀狼LBQD汎用型
モアザンLBD汎用型
バトルゲームLBQD汎用型
尾長モンスター大型

ダイワはリールの番手で分けると

  • 競技/2000/2500/3000・・・汎用型
  • 3500/4000/尾長モンスター・・・大型

となります。

2000・3500・4000の番手は現在のラインナップにはありませんが、2000番→競技、3500/4000→尾長モンスターに変更となった感じです。

ダイワはスプールの互換性にこだわっていて、汎用型のワンタッチ式のスプールは20年ぐらい前の物でも使えるので長年使っているユーザーにはとてもありがたいですね。

カスタムパーツを手掛けている「SLP WORKS」から出ている替えスプールは全て汎用型のスプールとなります。

品名スプールタイプスプール番手
24RCS ISO
カラースプール
汎用型2500レッド
2500ゴールド
2500PEブラック
RCS ISO
22口太・尾長スプール
汎用型口太/尾長
RCS ISO
口太・尾長スプール
汎用型口太/尾長
RCS ISO
カラースプール
汎用型2500レッド
2500ゴールド
2500ピンク

レバーの形状の違い

シマノとダイワのLBリールのレバーの形状は全く異なり、使用感と操作方法も異なってきます。このレバー形状の好みでシマノ派かダイワ派に分かれていると思います。

シマノのレバーのストッパーONの方法は3通り
ダイワのレバーのストッパーONの方法は2通り

形状の違いによりレバーのストッパーをONにする時は、シマノが「人差し指で押す」・「中指で押す」・「人差し指を回し込んで押す」の3通りでストッパーONできるのに対して、ダイワは「中指で押す」・「人差し指を回し込んで押す」の2種類でストッパーをONできるという違いがあります。

写真からも分かるようにシマノはレバーが竿に近く、レバーに掛かる指はある程度曲がった状態で掛けるようになるのに対して、ダイワはわずかに遠い所にあるのでレバーに指を掛けた時に指がシマノのLBリールほど曲がりません。

私は、どちらも快適に使えていますが、手が小さめ人は竿からレバーが近いシマノのLBリールの方が握りやすそうな印象はありますね。

シマノのレバーはカスタムパーツでダイワのようなストレートレバーに変更することができます。私は使用感は特に変わらないと感じたので元に戻しましたが、シマノの鍵状のレバーがしっくりこないなら交換してみてもいいかもしれません。

ラインナップの違い

シマノとダイワのLBリールのラインナップは大きく分けて以下の6種類。それぞれの特徴を簡単に解説します。

  • 上物汎用:ナイロン1.5号〜4号ぐらいの道糸に対応。巻き上げパワーもあり小物〜大物まで幅広く対応可能。
  • 上物コンパクト:PEやナイロン1.35号〜2号ぐらいの道糸に対応。ボディがコンパクトで軽いがパワーは汎用タイプに劣る。黒鯛や30cmぐらいのグレがメインターゲット。
  • 黒鯛専用:黒鯛の仕掛けに合わせた機能を搭載。こだわる黒鯛釣り師用。
  • 大物用:ナイロン5号〜8号ぐらいの道糸に対応。大型尾長グレ、真鯛、青物などの大型魚がターゲット。
  • ルアー専用:シーバスなどのルアーを使う釣り用に設計。レバー形状やレバー性能が異なる。
  • ヤエン専用:イカのヤエン釣りに特化して設計された特殊なLBリール。

2024年現在の各メーカーのライナップは以下の通りで、パワーと使いやすさのバランスに優れる「上物汎用」のリールの種類が1番多くなっています。

シマノのラインナップ

機種名リールタイプ
BB-Xテクニウム(ファイアブラッド含む)上物汎用
BB-Xハイパーフォース(2500/3000)上物汎用
BB-Xデスピナ上物汎用
BB-Xラリッサ上物汎用
BB-Xハイパーフォース
PE0815/1700/2000
上物コンパクト
BB-XリンカイSP黒鯛専用
BB-Xレマーレ大物用
ハイパーフォースLBルアー専用

ダイワのラインナップ

機種名リールタイプ
トーナメントISO LBD上物汎用
インパルトLBD上物汎用
ラグザス上物汎用
シグナス上物汎用
銀狼LBQD黒鯛専用
尾長モンスター大物用
モアザンLBDルアー専用
バトルゲームLBQDヤエン専用

シマノ・ダイワのLBリールのタイプ別比較

シマノとダイワで同じ系統のリールを並べて比較していきます。

上物汎用(最上位モデル)
リールタイプシマノ
BB-Xテクニウム
ダイワ
トーナメントISO
巻取長さ(cm)
テクニウム/トーナメント
自重(g)
テクニウム/トーナメント
本体価格(円)
テクニウム/トーナメント
超ハイギア
タイプ
2500/3000
DXXG S L/R
競技107/114250〜255/235103,800/97,000
オールラウンド
タイプ
2500/3000
DXG S L/R
2500XH-LBD98/103250〜255/245103,800/97,000
ローギアパワー
タイプ
C4000D
TYPE-G S R
3000-LBD69/80255/255103,800/97,000
ハイギアパワー
タイプ
対応番手なし3000XH-LBD/103/250/97,000

最上位モデルでは、シマノは独自の機能である「SUTブレーキ」を全機種に搭載し、ノーマルブレーキ仕様はありません。ダイワは「モノコックボディ」採用で総合性能が非常に高いと感じます。

両メーカーのラインナップで異なる点は、ダイワだけが「ハイギアパワータイプ」のラインナップがある点。シマノにこのラインナップがないのは「オールラウンド」タイプの機種でカバーできると考えているのかもしれません。シマノの「ローギアパワータイプ」の「C4000TYPE-G」は右ハンドルのみのラインナップなので注意。

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上物汎用(上位モデル)
リールタイプシマノBB-X
ハイパーフォース
ダイワ
インパルト
巻取長さ(cm)
ハイパーフォース/インパルト
自重(g)
ハイパーフォース/インパルト
本体価格(円)
ハイパーフォース/インパルト
超ハイギア
タイプ
2500/C3000
DXXG S L/R
競技107/114250〜255/24064,500/68,100
オールラウンド
タイプ
C3000DXG
C3000DXG S L/R
2500XH-LBD98/103235〜250/24556,200〜64,500/68,100
ローギアパワー
タイプ
C3000D
TYPE-G S R
3000-LBD69/80255/26064,500/68,100
ハイギアパワー
タイプ
対応番手なし3000XH-LBD/103/260/68,100

上位モデルは機能や使い心地は最上位モデルと変わらないレベル。それでいて価格が最上位モデルと比べて3万以上安いので1番コスパが良いと言えます。

ラインナップはダイワは最上位モデルと同じですが、シマノは1機種だけノーマルブレーキ仕様(C3000DXG)がある点と、「ローギアパワータイプ」に左右両方のハンドルのラインナップがある点が異なります。

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上物汎用(中位モデル)
リールタイプシマノBB-X
デスピナ
ダイワ
ラグザス
巻取長さ(cm)
デスピナ/ラグザス
自重(g)
デスピナ/ラグザス
本体価格(円)
デスピナ/ラグザス
ハイギア
タイプ
2500/C3000
DXG
2500/3000
XH-LBD
98/99255/25543,000/48,000
オールラウンド
タイプ
C3000
DHG
2500/3000
H-LBD
89/93255/25543,000/48,000
ローギアパワー
タイプ
C3000D
TYPE-G
対応番手なし69/255/43,000/

中位モデルになるとラインナップは絞られてきます。シマノは中位以下のモデルは全てノーマルブレーキ仕様になるため、SUTブレーキ仕様のリールが欲しいなら最上位・上位モデルから選ぶしかありません。

中位以下のモデルでは巻取長さの長い「超ハイギヤ仕様」はラインナップから姿を消してしまいますが、シマノは「ローギアパワータイプ」がありラインナップが充実しています。

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上物汎用(下位モデル)
リールタイプシマノBB-X
ラリッサ
ダイワ
シグナス
巻取長さ(cm)
ラリッサ/シグナス
自重(g)
ラリッサ/シグナス
本体価格(円)
ラリッサ/シグナス
ハイギア
タイプ
2500/C3000
DXG
2500/3000
XH-LBD
98/99250〜255/28530,800/35,000
オールラウンド
タイプ
2500/C3000
DHG
2500/3000
H-LBD
89/93250〜255/28530,800/35,000

下位モデルとは言え、巻取長さが2タイプから選べるのでラインナップは充実しています。

巻心地や重量面で劣る所はあっても実用上の機能は高いレベルなので上級者が使っても満足できるでしょう。下位モデルなので、価格をもう少し安くしてもらえるとありがたいですね。

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上物コンパクト
リールタイプシマノBB-X
ハイパーフォース
巻取長さ(cm)自重(g)本体価格(円)
ハイギア
タイプ
PE0815/C2000
DXXG
95185〜19051,000
オールラウンド
タイプ
1700/C2000
DXG
8918551,000

シマノだけの上物コンパクトタイプのLBリールは魚とパワー勝負するのではなく、柔らかめの竿と細いラインを使いテクニカルに魚を獲る釣り人にピッタリ。主に黒鯛釣りをメインでする人をターゲットにしていると思われます。

200gを切る重量の軽さで疲れにくく、軽快に釣りを行うことが可能。PEラインを使うことを前提にした仕様(PE0815)もラインナップに追加されています。

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黒鯛専用
リールタイプシマノBB-X
リンカイSP
ダイワ
銀狼LBQD
巻取長さ(cm)
リンカイ/銀狼
自重(g)
リンカイ/銀狼
本体価格(円)
リンカイ/銀狼
黒鯛専用1700
DXXG
銀狼LBQD95/102185/23051,000/64,000

黒鯛釣り専用モデルはシマノとダイワで仕様が大きく異なります。

シマノはベースが「上物コンパクトリール」で軽量・繊細な仕様に対して、ダイワはベースが「上物汎用リール」なので重量が重めでパワフルな仕様となっています。

ダイワはナイロン細糸やPEライン使用時のアワセ切れを低減するために新たに「クイックドラグ」を搭載。アワセ時は緩めのドラグ設定→やり取りはドラグを締めてを瞬時に調整できる専用機能を持たせています。

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大物用
リールタイプシマノBB-X
レマーレ
ダイワ
尾長モンスター
巻取長さ(cm)
レマーレ/尾長
自重(g)
レマーレ/尾長
本体価格(円)
レマーレ/尾長
大物用5000DHG
6000D/8000D
尾長モンスター104/96325〜365/33564,600〜66,900/70,000

シマノが2種類のボディサイズにスプール番手違いで3種類のラインナップがあるのに対してダイワは1種類のみ。シマノのBB-Xレマーレの方がより幅広い太さの仕掛けに対応できます。

どちらもパワーを重視した仕様で大型尾長グレ・大型マダイ・青物などを磯際や本流釣りで狙えるような設計。大物釣りでもLBリールを使いたいという釣り人にピッタリです。

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ルアー専用
リールタイプシマノ
ハイパーフォースLB
ダイワ
モアザンLBD
巻取長さ(cm)
ハイパーフォース/モアザン
自重(g)
ハイパーフォース/モアザン
本体価格(円)
ハイパーフォース/モアザン
シングルハンドルC3000MHG2510PE-LBD
2510PE-SH-LBD
89/73〜91240/255〜26051,500/97,000
ダブルハンドルC2000MDH
C3000MDHPG
対応番手なし68〜69/185〜240/49,800〜52,800/

ルアー専用モデルの特徴は「レバー形状」。通常のLBリールのレバーと違い、キャスティング時に邪魔にならないよう形状が少し変更されています。

シマノはブレーキ性能も通常のLBリールと違い、ブレーキ力を調整できるような機構にして、やり取り時やルアーなどにアクションを付ける時にも活用できるように改良。こだわりが感じられる仕様となっています。

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ヤエン専用
リールタイプダイワ
バトルゲームLBQD
巻取長さ(cm)自重(g)本体価格(円)
ヤエン専用
ダブルハンドル
バトルゲーム
LBQD
7928040,000

手持ち竿で”生き餌のアジ”を狙った所にコントロールする「攻めのヤエン釣法」のために生まれたのがヤエン専用LBリール。

ダブルハンドルのローギア仕様で繊細なヤエン釣りを展開する釣り師専用のリールとなっています。

ボディ構造の違い

シマノ21BB-Xテクニウム ボディ部分
ダイワ 22トーナメントISO LBD ボディ部分

シマノはボディとボディカバーをビスで止める構造ですが、ダイワは2022年にボディに直接プレートをねじ込むモノコックボディを採用し、長らく採用されてきた構造を一新。ダイワは2022年以降モデルチェンジした機種はモノコックボディに変わってきています。

ボディ部分にビス穴がないと、ボディ内のスペースにも余裕ができるし、防水性も向上するので、2024年時点ではボディ構造はダイワのモノコックボディが優位であると私は考えています。

防水対策の違い

海で使うリールなので防水対策は両メーカーしていますが、手法は全く異なります。

シマノは【Xプロテクト】と呼ばれる非接触型のラビリンス構造で水の侵入を抑制。パーツの撥水処理と合わせて高い防水性能を誇ります。

ダイワは【マグシールド】と呼ばれる防水構造を採用。ボディとローターの隙間に磁性を持つマグオイルの壁を作り、海水や埃などの侵入を防ぎます。

昔に比べて防水性能は格段に良くなっていますが、両メーカーの防水対策はどちらも完全防水にはなっていないので、水没させないように気をつけましょう。もし水没させてしまった場合はオーバーホールに出すことをおすすめします。

2024年時点で巻き心地の滑らかさはシマノとダイワはほぼ同じ

ダイワが2022年にモノコックボディを採用するまでは、シマノのリールの巻心地の方が滑らかでダイワより上だと実感していましたが、モノコックボディを採用した22トーナメントの巻心地はシマノと同じような滑らかさに進化。

2024年時点では両メーカーの巻心地に大きな差は無く、どちらのメーカーのLBリールを選んでも心地よい巻心地に満足できるでしょう。

シマノ独自の【SUTブレーキ】は魚とのやり取りを有利に展開できる

シマノが2016年発売の16BB-Xテクニウムから採用した【SUTブレーキ】。”Smooth Un-Turned”Handle Brakeの頭文字をとって「SUT」という名称になっています。

2021発売の21BB-Xテクニウムからは【SUTブレーキⅡ】になり、さらに性能が進化しました。

SUTブレーキの特徴である「ローター逆転時にハンドルが逆転しない(ハンドルが動かない)」ことによるメリットは

  • ライン放出時の抵抗が減るので魚の走りが早く止まりやすい
  • ライン放出時の抵抗が少ないので竿が伸された状態から立て直すのが速い
  • ローター逆転時に回転したハンドルが手に当たってケガをすることがない

の3点で、魚とのやり取りを有利にするためのメリットが大きく、魚とのやり取りを重視するなら候補に入れておくべきLBリールと言えるでしょう。

SUTブレーキは独自の特徴があり以下の5点になります。

特徴1:ローター逆転時にハンドルが逆転しない

SUTブレーキはハンドルを正転させた時のみハンドルとローターが連結し、それ以外はハンドルとローターの連結が切り離されています。そのためローター逆転時にハンドルが逆転しません。

特徴2:自分でハンドルを左右に付け替えれない

SUTブレーキは構造が特殊なため、通常のリールのように家庭でハンドルを左右に付け替えることはできません。そのためSUTブレーキは左ハンドル・右ハンドルと分けてラインナップが存在する珍しい仕様。

今までのリールにあったハンドルの反対側のハンドルキャップは存在せず、プレートでボディにビス止めされているのが上の画像で分かると思います。

ラインナップの中には右ハンドル仕様しかないもの(22BB-XテクニウムのC4000TYPE-G S R)があるので、左ハンドルのものが欲しい場合は購入後メーカーにハンドルの付け替え(有償)を依頼しなければいけません。

特徴3:ハンドルを回転させた状態から止めてもローターが回り続ける

SUTブレーキはハンドルを正転させている時しかローターと連結しないので、ハンドルの回転を止めた瞬間に連結が外れてローターがしばらく回り続けます。しかし、実釣時は竿のガイドの抵抗やウキの重さなどがあるため、ハンドルを回した以上にラインを巻き取ってウキを穂先に巻き込むというトラブルが起きないようになっています。

特徴4:ハンドルが特定の場所にある状態でローターが逆転するとハンドルがカタカタ動く(初代SUTのみ)

初代SUTブレーキが搭載されている16BB-Xテクニウムと17BB-Xハイパーフォースはハンドルが特定の位置にある時にローターが逆転するとハンドルがカタカタと小刻みに動いてしまいます。私は「これ大丈夫か?」と思いましたが構造上起こる正常な現象でした。21BB-Xテクニウムから採用となった「SUTⅡ」ではその挙動が解消されています。

特徴5:ハンドルのカスタムが不可能に近い

SUTブレーキはハンドル重量が変わってしまうと正常に機能しないようで、純正のハンドルノブより重たいノブに交換した場合、ハンドル逆転を繰り返す場合があるとの事。シマノの夢屋ハンドルノブに交換した場合でも性能は保証できないとシマノ公式サイトに記載があります。くれぐれもハンドル・ハンドルノブをを自分でカスタムするのは止めておきましょう。

ダイワ独自の機構【モノコックボディ】はリールの基本性能を底上げする画期的構造

2022年に発売されたダイワの22トーナメントISO LBDから採用された【モノコックボディ】は以下にあげる性能の向上に貢献しています。

防水性向上

従来ビスでボディとカバーを止めていた構造がモノコックボディになり、ボディにプレートをねじ込む構造になり機密性がアップしたことにより防水性能が向上。ダイワが行った水中に水没させてボディ内への浸水を確認するテストではモノコックボディを採用したものはボディ内に浸水しなかったという結果が出ています。

回転性能の向上

モノコックボディの採用によりギアの支持精度が向上。たわみのないボディとガッチリ噛み合うギアにより、非常に滑らかな回転を実現しています。18トーナメントと使い比べてみると回転性能の差は明らかで、22トーナメントの回転性能はかなりレベルアップしました。

巻き上げパワーの向上

モノコックボディのプレートをねじ込む構造で、ボディカバーを止めるビスが不要になり、そのスペースを活用してドライブギアが大口径化。巻き上げパワーがアップし、大型魚とのやり取りを楽に行えるパワフルさを備えたリールに進化しています。

ギアの回転耐久性の向上

ギアが大口径化されたことにより耐久性も向上。初期の回転性能を長期間維持し、今まで以上に大型魚との負荷の高いやり取りにも耐えるタフなリールに進化しています。

シマノとダイワどちらのレバーブレーキリールを選ぶべきか?

両メーカーとも性能に優れたLBリールなので、予算内で自分が使っていて気分が上がる、見た目がカッコイイと思う方を選ぶようにすれば良いでしょう。

とはいえ、買う時の場面や状況によって「このように考えて買った方が良いのでは?」ということがあるので以下の解説を参考にLBリールを購入してもらえれば幸いです。

ここでは以下のようにリールのランクを分けて、1番種類の多い「上物汎用タイプ」で説明します。

シマノダイワ
最上位BB-X
テクニウム
トーナメントISO LBD
上位BB-X
ハイパーフォース2500/3000
インパルト LBD
中位BB-Xデスピナラグザス
下位BB-Xラリッサシグナス

初めて買う場合

初めて買う場合は、自分がカッコイイと思うメーカーのLBリールを選んでください。そして、最初に買うなら中位モデルがおすすめ。

シマノなら【BB-Xデスピナ2500DXG】ダイワなら【ラグザス2500XH-LBD】になります。

この2つのモデルのこの仕様を選んだ理由は、

  • ハイギヤ仕様で魚を素早く根から離すことができ、仕掛けも早く回収できる
  • 道糸は2号ぐらいが150m巻ければ十分なので、番手はラインナップの中で小さい方をチョイス
  • 下位モデルより巻心地のレベルが高く快適

の3点。

中位モデルは機能と価格のバランスが良いので、初めてLBリールを試すなら最適のモデルだと思います。

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買い替える場合

今使っているリールを下取りに出して買い替えるなら、今使っているLBリールの替えスプールを所持しているかどうかで買う機種を考えた方が良いです。

  • 替えスプールを持っているなら替えスプールが使えるLBリールを買う
  • 替えスプールがないなら自分が欲しいLBリールを買う

替えスプールを持っていると状況に合わせて細い道糸・太い道糸を使い分けれて便利なので、替えスプールを持っているなら互換性のある機種にするほうがおすすめですね。

予備機購入の場合

現場での万が一のリールの故障・破損に備え、リールを2台体制にするための追加購入ならスプール互換がある機種がおすすめ。

メインのリールと予備のリールはスプール互換性があるもので揃えると、リールが故障・破損してしまった時にスプールを付け替えて釣りが続けられるので便利。

スプール互換のないリールでも予備で持っていれば釣りは続行可能ですが、スプールの互換性がある方がリールが故障・破損した場合や、状況に合わせて違う道糸を巻いているスプールに替えられるので、色々な場面で利便性が高いです。

繊細なやり取り時の性能を重視するなら「SUTブレーキ」搭載のシマノ

使う場合繊細やり取り時の性能は「SUTブレーキ」搭載のシマノのLBリールが有利になります。

ハンドルが回らないことによる抵抗とブレの排除で、魚に違和感を与えにくい状態でラインを出すことができるので魚の走りを早く止めることが可能。それに加えてハンドルの抵抗がないおかげで伸された竿の立て直しスピードが速く、釣り人を有利な状態にしてくれます。

細糸での繊細なやり取りを有利に展開するならシマノの「SUTブレーキ」搭載のBB-XテクニウムかBB-Xハイパーフォースを選んで手強い大型魚を獲りにいきましょう。

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魚をパワーで強引に浮かすやり取りならダイワ

2024年時点でのダイワの上物汎用リールは「モノコックボディ」採用でドライブギアが大きくタフに進化。パワーと耐久性が向上したため、竿を曲げたまま強引にゴリ巻きするようなやり取りに最適。

太めの糸とリールのパワーで魚に主導権を渡さずに一気に勝負を決めるなら、ハイギヤ&パワータイプ仕様のトーナメントISOかインパルトの3000XH-LBDを使うのが最高です。

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シマノとダイワのリールはどちらを選んでも満足できます!

偏見ですが、20年以上前から磯釣りをしている私が思っている両メーカーのイメージは

  • 巻心地ならシマノだけどタフに使うにはちょっと不安
  • ダイワはガシガシ使えるけど巻心地がイマイチ

という印象でした。

しかし、今は細かい所の性能差はありますがシマノとダイワのどちらのリールを選んでも、「この部分は明らかに劣っているなぁ」ということはありません。私は実際に両メーカーのリールを使っていますが、どちらも見た目がカッコイイし、快適な使い心地で釣りに集中できます。

両メーカーのリールを使って性能を体験している私としては、見た目の好みでリールを選ぶのが正解だと思っています。もちろん独自の機能や構造を搭載しているリールがあるので、独自の機能を体験したいとか、構造が信頼できるから使いたいと思ってリールを選ぶのも正解です。

2024年現在、シマノとダイワのリールはどちらも見た目の美しさと高い性能により、釣り人の所有欲を満たしてくれると同時に仕掛け投入から魚とのやり取りまでを強力にサポートしてくれます。シマノとダイワのどちらのリールを選んでも満足することができますよ!

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