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- 最初に使うべき水中糸はどれ?
- 素材ごとの違いが知りたい
- 使いやすい長さは?
鮎の友釣りでは水中糸の種類や号数によって釣果が大きく変わります。しかし、ナイロン・フロロカーボン・複合メタル・オールメタルなど、多くの選択肢があり、初心者・初級者の方は「どれを選べばいいの?」と迷うことも多いのではないでしょうか?
私自身、鮎釣りを始めた頃は水中糸の違いや適した状況が分からず、無駄に色々な種類を試していました。しかし、経験を積むうちに状況に応じた水中糸の選び方が分かり、必要以上に仕掛けを増やさずに済むようになりました。
この記事では、初心者・初級者向けに「最初に選ぶべきおすすめの水中糸」と「水中糸の種類・特徴」を分かりやすく解説します!
この記事を読めば、初心者でも迷うことなく自分に合った水中糸を選び、使いこなせるようになります。どの水中糸を使えばいいか分からない方や、特徴を理解して使い分けたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
迷ったらこれ!初心者に最適な水中糸は【複合メタル0.05号or0.06号】長さは5mがベスト

初心者が最初に使う水中糸として、最もおすすめなのは【複合メタルの0.05号または0.06号】です。理由は以下の2点。
- 引き釣り・泳がせ釣りの両方に対応できる万能性
- 金属ラインのため細くても高い強度を持ち切れにくい
複合メタルは初心者でも扱いやすく、さまざまな状況に対応できる水中糸として最適です。では、なぜ【0.05号or0.06号】の【5m】がおすすめなのかを詳しく解説します。
なぜ複合メタル0.05号or0.06号が最適なのか?

複合メタルの0.05号or0.06号は、20cm前後の鮎を釣るのに最適な太さだからです。
初心者・初級者が狙うことが多いのは20cm前後の鮎。このサイズの鮎を釣るには、細すぎず太すぎない適度な強度が必要です。
- 0.03号・0.04号 → 強度がやや不足し、初心者には扱いにくい
- 0.08号・0.1号 → 20cm前後を狙うには太くて強すぎる
そのため、初心者でも使いやすく汎用性の高い【0.05号or0.06号】がベスト。
号数を2種類挙げたのは、メーカーによって用意されているサイズが異なるため。基本的にはどちらを選んでも問題ありません。
0.05号or0.06号なら流れの緩い場所では泳がせ釣りがしやすく、流れの速いポイントでもオトリをしっかり沈められるため、幅広いシチュエーションに対応可能。無理をしなければ25cmクラスの鮎まで十分に対応できる強度も備えています。
初心者こそ、最初は複数の水中糸を持たなくてOK!
私は初心者が最初からさまざまな種類の水中糸を持つ必要はないと考えています。なぜなら、種類が増えると「どれを選ぶか迷う」という負担が増え、釣りに集中しづらくなるからです。
初心者のうちは、まず1種類の水中糸をしっかり使い込み、仕掛け操作や糸の張り加減などの感覚を身につけることが大切。
複合メタルの0.05号or0.06号は、ほとんどの状況に対応できる万能な水中糸。迷うことなくこれを使い続けることで、より早く釣りの感覚を掴めるようになります。

最初の1本として、ぜひ【複合メタル0.05号or0.06号】を選んでみてください!
なぜ水中糸の長さは5mがベストなのか?

水中糸の長さは4mと5mのどちらがいいか迷うかもしれませんが、私は初心者には5mを推奨します。
理由①:引き釣りで使いやすい
竿を寝かせたときに水中糸が完全に水没せず、適切にコントロールできるためオトリ管理がしやすい。
理由②:コスパが良い
釣行を重ねると、水中糸の一部が傷んで切る必要が出てきます。5mあれば4mよりも長く使えるため、交換頻度を抑えられるのも大きなメリット。もし最初から4mしか取っていないと、短くなったときに仕掛け全体を張り替えなければならず、コストがかさむ可能性があります。
「泳がせ釣りしかやらない」なら4mでもOKですが、状況に応じて泳がせ釣りと引き釣りを両方やるなら5mが圧倒的に便利。

実際に私は20年以上の鮎釣り経験の中で、水中糸が短くて困ったことは何度もありましたが、長くて困ったことは一度もありません。
水中糸の素材の違いによる特徴を解説
2025年現在鮎の水中糸として一般的な4種類の素材の特徴について解説していきます。私が使って感じた経験からの解説になりますので参考になれば幸いです。
それぞれのラインの特徴を簡単に表にすると以下のようになります。
強度 | 耐摩耗性 | 伸縮性 | 吸水よる 強度低下 | 価格 | 得意な釣り方 | |
---|---|---|---|---|---|---|
複合メタル | 高い | 高い | 極小 | なし | 高い | 泳がせ釣り・引き釣り |
オールメタル | 高い | 高い | 極小 | なし | 高い | 引き釣り |
フロロカーボン | やや低い | やや低い | ある | なし | 安い | 泳がせ釣り |
ナイロン | やや低い | 低い | ある | あり | 安い | 泳がせ釣り |
伸縮性は少なければ感度に優れますが瞬間的なショックを吸収できずラインブレイクする弱点があり、逆に伸縮性が高ければ感度は落ちますが瞬間的なショックを吸収してラインブレイクを防いでくれるので、どちらが優れているという訳ではありません。
複合メタル

金属と繊維を撚り合わせているのが複合メタルと呼ばれるライン。鮎釣りでは一番使われることが多いラインです。
メリット
- 比重が約2〜12と幅広いので好みや釣り方に合わせて選べる
- 耐摩耗性が高く、石などに擦れても切れにくい
- 糸の伸縮性が低いので感度が良い
- 強度が高く細い糸で大きな鮎が狙える
- 吸水性がなく耐久性に優れるので繰り返し使用可能
複合メタルは種類によって比重が低いものから高いものまであります。
- 泳がせ釣りメインなら低比重のライン(比重3前後)
- 引き釣りメインなら高比重ライン(比重10前後)
- 色々な釣りをバランスよくするなら中比重(比重5前後)
以上のように自分の釣りスタイルに合わせて選べる所がいいですね。
耐摩耗性や耐久性が高く、繰り返し使えるうえに細いラインでも大鮎が狙えるので複合メタルはメインラインとして使っている人が多いです。

鮎釣りに必要な性能全てを高いレベルで備えているのが複合メタルライン。
デメリット
- 表面がデコボコしているのでゴミが付きやすく、目印が動かしにくい
- 糸のキンクやカールに注意しないといけない
- 価格が高い
- 結束が面倒
複合メタルは糸の表面がデコボコしており、川を流れてきたゴミが付着しやすいです。また目印を動かす場合も抵抗が強いので目印の締め付け具合が強いと目印が動かせなかったり、無理に動かしてラインが切れてしまったりするので注意が必要です。
価格はメタル素材を使っているため高価。各素材の1mあたり単価を計算するとおよそ以下の価格になります。フロロカーボンやナイロンと比べると段違いの価格ですが、その価値は十分あると思います。
- 複合・オールメタル・・・1mあたり130円〜340円程度
- フロロカーボン・・・・・1mあたり30円〜40円程度
- ナイロン・・・・・・・・1mあたり20円〜50円程度
結束はメタルラインなので基本は編み込み。以下のようなメタルライン用の簡単に結束できるアイテムもあるので編み込みが面倒な方は結束アイテムを使うのも良いでしょう。
オールメタル

金属と金属を撚り合わせているオールメタルのライン。高比重のタングステンとステンレスを撚り合わせているものが多いです。
メリット
- 比重が約10〜19のため重く、急流でもオトリを沈めやすい
- 複合メタルと比べ表面のデコボコが少ないためゴミが付きにくく、水流抵抗が少ないのでオトリを沈めやすい
- 耐摩耗性は複合メタルには劣るがそれなりに高い
- 糸の伸縮性が少なく、オールメタルなので感度が非常に高い
- 強度が高く細い糸で大きな鮎が狙える
- 吸水性がなく耐久性に優れるので繰り返し使用可能
オールメタルと複合メタルは同じメタルラインなのでメリットは被る所が多いですが、一番違うのは高比重と表面積のデコボコが少ない2点。
オールメタルは鮎釣りで使うラインの中で一番高比重で重たいです。そのため急流・荒瀬でもオトリを沈めやすく、複合メタルでは大きいオモリが必要な流れでもオールメタルなら小さなオモリでオトリを沈めることが可能。さらにライン表面のデコボコが複合メタルより少ないので表面積が小さく水流抵抗を受けにくいこともオトリの沈めやすさに影響しています。

オールメタルラインは速い流れで使うのに最適な性能。
デメリット
- 糸のキンクやカールに注意しないといけない
- 価格が高い
- 結束が面倒
デメリットも複合メタルと被っています。メタル素材のため価格が高価なのと結束は編み込みが基本となるので、ちょっと面倒です。
オールメタルラインは意外と泳がせ釣りで使いやすい
オールメタルラインは高比重のため泳がせ釣りでは使いづらいと思っている方がいると思いますが、意外と泳がせ釣りもしやすいです。ラインの細さとデコボコがないため抵抗が少なく、オトリがスイスイ泳いでくれるのです。
抵抗が少なすぎて泳ぎが速くなりすぎたり、逆に泳がなかったりすることもありますが「意外と泳がせ釣りでも使える」と私は使ってみて感じました。
フロロカーボン

鮎釣りに限らずあらゆる釣りで使われる万能ライン。鮎釣りでも天上糸・水中糸・ハナカン周りなど色々な所で使える汎用性の高い所が魅力。メタルラインほど強度はないですが、扱いやすく、泳がせ釣りで使用する人は多いです。
メリット
- 表面が硬くキズが付きにくい
- 吸水性がないので吸水による強度低下がない
- 価格が安い
- カールやキンクの心配がないのでメタルラインと比べ扱いやすい
泳がせ釣りで使うことが多いのがフロロカーボンライン。メタルラインには敵いませんが糸にキズが付きにくいので多少石がゴツゴツしている所でも安心。吸水による強度低下もないためキズに注意していれば長く使えます。
価格がメタルラインに比べ約1/4と安いので、面倒ですがこまめに交換して良い状態で使うのも有効。メタルラインのようにカールやキンクの心配がなく、現場で仕掛けを補修するのも簡単です。
デメリット
- 比重が1.78と軽いので深場や速い流れを釣りにくい
- メタルラインと比べて強度が低く、大物狙いでは使える場面が少ない
低比重のため深いところや速い流れでは、どうしてもオトリが入りにくく使いづらいです。強度は同じ太さであればメタルラインに遥かに劣ってしまうし、使う号数を太くすれば強度は上がりますが流れの抵抗も大きくなりオトリが入りにくくなるので後期の大鮎狙いに使うのにもあまり向いていません。フロロカーボンを使うなら浅場か流れの緩い場所での泳がせ釣りが良いでしょう。

流れが緩い場所であればやり取り中に仕掛けに掛かる負荷も少ないのでフロロカーボンの強度でも十分です。
ナイロン

フロロカーボン同様に様々な釣りで使われているライン。フロロカーボンよりも柔らかい糸質で水との馴染みの良さから生まれる釣り味は唯一無二なんじゃないかと思います。
メリット
- 糸質が柔らかく水との馴染みが良いのでオトリが良い泳ぎをする
- 価格が安い
- カールやキンクの心配がないのでメタルラインと比べ扱いやすい
ナイロンラインの最大のメリットはオトリの泳ぎの良さだと私は思っています。他のラインを使った時とは違い、オトリがジグザグと上流に泳いでいくような印象。ナイロンの水馴染みの良さとラインの柔らかさからくる絶妙な抵抗が野鮎に追われやすい質の高い泳ぎに繋がっているような気がしますね。
デメリット
- 吸水性があるので使っているうちに強度が低下する
- 糸の表面が柔らかいのでキズが付きやすい
- 比重が約1.14と軽いので深場や速い流れを釣りにくい
吸水性による強度低下は使うにあたって注意しないといけない点。1日ナイロンの水中糸を使うのであれば、午前中使ったら午後からは新しいものに張り替えた方が良いでしょう。また、糸の表面が柔らかいので大きな石が多く水中糸が擦れる可能性が高い場所での使用はおすすめできませんし、比重が軽いため深場や速い流れを釣るのも困難です。
ナイロンラインは有効に使える状況が限られるので、私はメインで使うラインにはなりませんが、泳がせ釣りで鮎を狙う場合は効果的な場面があるのでナイロンラインを使うという選択肢を持っておくのもアリかなと思います。

泳がせ釣りにチャレンジしたいのであればナイロンラインで始めて感覚を掴むのも良いかもしれません。
おすすめの複合メタル水中糸3選

おすすめは北越産業の複合メタルです。私が使ってきた中で以下で紹介する3種類の複合メタルが強度が高く使いやすいです。
おすすめの理由は以下の2点。
- 16m巻きなので5m使いで3本取れる
- 擦れに強く、石に水中糸が当たる状況でも割と切れない
色々なメーカーの複合メタルを使ってきましたが、北越産業のものが擦れたりカールした状態になったりしても切れにくく、私は長年信頼して使わせてもらってます。
おすすめの3種類の複合メタルの比重・ラインナップ号数・号数ごとの直線強度を一覧にしてみました。
ラン スペシャル | メタビート | ラン プレミアム | |
---|---|---|---|
比重 | 9.3 | 12.4 | 10.5 |
カラー | ネイビー | ライトブラック | ワインレッド |
長さ | 16m | 16m | 16m |
0.03号 | 480g | 520g | – |
0.04号 | 590g | 680g | 650g |
0.05号 | 740g | 810g | 820g |
0.06号 | 820g | 940g | 900g |
0.08号 | 910g | 1,020g | 990g |
0.1号 | 1,000g | 1,140g | 1,150g |
0.15号 | 1,300g | 1,460g | 1,460g |
0.2号 | 1,500g | 1,710g | 1,700g |
0.3号 | – | – | 2,100g |
ラン スペシャル


比重9.3と重ためで瀬釣りラインのような感じですが意外と泳がせ釣りでも使いやすいのがランスペシャル。
私が使う複合メタルの中では一番出番が多く、浅場〜深場、緩い流れ〜速い流れまで使い、引き釣り・泳がせ釣り両方問題なくこなせます。
弱点はラインの表面がデコボコしているので流れてくるゴミが付きやすく、取れにくいこと。
そのため新品時は問題なく動かせていた目印がゴミが付着することにより動かなくなったりすることがあります。目印を最初から緩めに結んで対応していますが、それでもゴミの付き方が酷いと動かなくなったりしますね。
目印は無理に動かすと切れるので注意!
ゴミが付着したり、何回も使ってコーティングが剥がれてきた複合メタルは目印が動かなくなることがあります。この時に無理に動かすとラインが切れてしまうので注意!目印を動かす時は必ずラインをしっかりと張った状態で動かしましょう。ラインが緩んだ状態で動かせなくても、しっかり張った状態にすると動く場合があります。
メタビート


比重12.4とかなり重ためのラインで流れがキツい場面で活躍します。泳がせ釣りは少しやり辛いので瀬釣り専用ラインと言っても良いのがメタビート。
私は主に増水時の水位が高い時、速い流れを釣る時に使用するので全体的な出番は少なめです。ラインが重たいので速い流れでもオモリ無しでオトリを流れに沈めることができるのもメリットです。
弱点はランスペシャルと同様でラインにゴミが付着しやすく取れにくいこと。目印は緩めに締めて目印が動かなくなるトラブルを極力回避できるようにしましょう。

水深のある速い流れの中でもオトリを沈めやすく、強度が高いので安心してやり取りできるのがメタビート。瀬釣りが好きなら一度使ってみてほしいラインです。
ラン プレミアム


ランスペシャルの進化版で比重10.5になりランスペシャルより少し重ためになっています。北越産業のウェブサイトでは「RUNの最終形態ライン」と表記があり、色々な面で進化を遂げたのがランプレミアム。
ランスペシャルと比べて以下の4点が向上しています。
- 強度10%UP
- 擦れ強度向上
- 目印の滑りの向上
- 視認性向上
特にラインの表面が滑らかになって目印の動きが良くなったのはありがたい改善点で、ゴミもランスペシャルやメタビートより付きにくくなり快適に釣りができるようになりました。私は今後、ランスペシャルから徐々にランプレミアムに乗り換えて行く予定にしています。

ランスペシャルに比べて比重はわずかに重くなっていますが使用感は特に変わらないので、違和感なく使えます。
初心者は【対応力と強度に優れた複合メタル】から始めよう!

「どの水中糸を選べばいいかわからない…」という方は、複合メタル0.05号or0.06号の5mを試してみてください。
私の経験上、複合メタル水中糸は幅広い状況に対応できる万能性を持っています。特に初心者が釣りをする環境であれば、これ一本で問題なく対応可能です。さらに、強度が高く切れにくいため掛けた鮎をしっかり取り込めるのも大きなメリット。
もちろん、ナイロン・フロロカーボン・オールメタルといった他の水中糸には、それぞれ優れた特性があります。しかし、これらを状況に応じて適切に使い分けるには、ある程度の経験が必要です。
まずは複合メタルを使いこなし、水中糸の張り加減やラインを通じて伝わる情報をつかむことが大切です。そうすることで、ナイロン・フロロカーボン・オールメタルの特性も理解しやすくなり、状況に応じた適切な選択ができるようになります。
まずは複合メタルで鮎釣りを楽しみながら、確実にステップアップしていきましょう!
